インフルエンザ予防接種の時期はベストなタイミングで受けたい・受けさせたいですよね!
特に中学受験を控えた6年生や乳児には!1回目と2回目のタイミングを伝授します!
毎年主に冬場に流行するインフルエンザのこと、皆さんどれくらいご存じでしょうか?
普通の風邪よりも重症化しやすく、特にお年寄りや乳児では髄膜炎など生命の危険がある症状を引き起こすので、毎年予防接種を受ける方も増えてきました。
そのためか、近年ではワクチン不足も問題になりますね。1シーズンに2回感染することがあるのもインフルエンザの特徴です。
なぜ同じ季節に2回感染してしまったり、毎年ワクチンを打つ必要性が出てくるのでしょうか。
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目次
ワクチンを接種していても感染・発症してしまうことがあるのはなぜなのでしょうか?

インフルエンザウイルスの特徴から説明することができます。
ヒトは外敵から身を守るとき、病原菌に対抗する『抗体』という成分を作り出し、その抗体で病原菌を包み込むことで病原菌を破壊します。
病原菌と抗体はパズルのようなもので、ぴったり合うものでないと効果がありません。
インフルエンザに感染すると、体内にそのインフルエンザに対する抗体が出来ます。
では、一回感染したら同じインフルエンザウイルスには2度と感染しないのでしょうか?
残念ながら、インフルエンザは同じ型であっても少しずつ変異しながら生体の中で生きるウイルスです。そのため、一度抗体ができても変異したウイルスには抗体が合わず、効果を発揮できないのです。

よく耳にするインフルエンザにはA型とB型がありますね。
C型もあるのですが、これはヒトには感染しません。
B型は1つの型しかありませんが、A型にはなんと144もの種類があります。
A型の種類の多さのため、また、ウイルス自身が少しずつ変異するため、1シーズンにA型に2回感染する場合があります。それどころか、A型とB型に同時感染することも…。
体力の弱い乳幼児や受験を控えた学生にとってはインフルエンザに感染しない、ということが何より大切ですね。
予防のためのワクチン、せっかく自費で接種するなら一番効果的な時期に打ちたいです。
いつ、どのタイミングで接種するのがいいのか、見ていきましょう。
インフルエンザ予防接種を受けるベストな時期は?

インフルエンザの流行時期は12月~3月です。
一方、ワクチンを接種してから抗体ができはじめるのが2週間後、抗体の量がピークに達するのが4週間後です。
その後、抗体の量は5か月間少しずつ減少しながら維持されます。
流行しはじめの12月に間に合い、流行終わりの3月まで効果が持続するようにするには、ワクチンは11月初旬に接種するといいでしょう。
尚、このワクチン、決して万能ではありません。
ワクチンを打ったのにインフルエンザに毎年かかる人もいます。
抗体の出来方に個人差があるからです。
また、その年によってワクチンが効きにくい、ということもあります。
これは先ほど説明した、ウイルスが少しずつ変異することが原因です。
インフルエンザワクチンは前年の流行傾向から、その年に流行する型を予測することで製造しています。
予測が外れると、その年の流行には対応できません。
2回の接種間隔:2週間後と4週間どちらがいいの?

インフルエンザワクチンは12歳までの子供では2回接種することが推奨されています。
これは、子供では抗体がつきにくい傾向にあるからです。
2回目の接種は1回目から4週間後に接種するのが一番効果的です。
抗体の量が最大になった時にもう一度同じワクチンを打つと効果が著しく高くなるブースター効果という現象を引き出すためです。
なので、
2回接種する場合は10月に1回目を、
その4週間後の11月に2回目を
接種するといいでしょう。
インフルエンザ予防接種1回目と2回目の間に他の予防接種はできるの?
乳児はたくさん予防接種を受けないといけないため、なるべく効率的に接種したいですよね。
我が家は3人の子供たちの予防接種、大雑把な私には管理が難しすぎて「あ~~、忘れてた!!」ってことが結構ありました。
インフルエンザは不活化ワクチンといって、ウイルスの毒性をなくしたワクチンなので、接種して1週間後には別のワクチンを打つことができます。
ただ、乳児ではインフルエンザは2回接種になるため、間に打つワクチンは同じ不活化ワクチンでないといけません。
ここで生ワクチン(ウイルスの毒性を弱めたワクチン。麻疹風疹など)を接種してしまうと、4週間後にしか次の予防接種ができないので、2回目のインフルエンザ接種が遅れてしまいます。
インフルエンザ検査って確実?

インフルエンザの流行時期、お母さん同士の会話で、「昨日から39度の熱が出て病院に行ったけど、インフルエンザの検査をしても陰性だったから大丈夫~」というのが結構あります。
これは色んな意味で間違いです。
近年ではインフルエンザは迅速診断できるようになり、5分程度で結果が出るようになりました。
ただ、この検査は「陽性」と出た場合にインフルエンザに感染していることを示すもので、「陰性」だからといって感染していないことを示すものではありません。
「陰性」というのは、熱の原因がインフルエンザかどうかはわからないけど、この時点ではインフルエンザウイルスは検出されなかった、というだけ。
発熱から1日経たずに検査すると陰性になることがあり、鼻への綿棒の挿入が不十分だと陰性になることがあります。
また、体内でウイルスが増えすぎると逆に検査では陰性になることもあるので、検査によってインフルエンザじゃないよ!と確定することはできないのです。
なので、流行の時期に高熱が出た場合はインフルエンザを疑いましょう。
そして発熱してから丸1日経つのを待って検査をしましょう。
もし陰性と出た場合でも、すぐに外出したり登校するとインフルエンザだったときに感染を広げてしまいます。しっかり治してから登校・外出するようにしましょう。
まとめ

インフルエンザワクチンは効果を出したい1か月前には接種しましょう。
2回接種が必要な小児ではさらにその1か月前に1回目の接種をします。
そして2回目は1回目の4週間後にするのが最も効果的です。
ワクチンの作用は絶対的ではなく、インフルエンザ検査も万能ではありません。
基本的な予防策が一番大切、ということです。
帰宅後は手洗い・うがいをしっかりし、人混みや暖房で乾燥した所に行くときはマスクをしましょう。
また、この時期の高熱は安易にとらえず、他の人にうつさない思いやりが大事ですね!